フライングレイのプログラムの柱はコーチングを行って、ご自身の方向性をご自身で決めていただいております。 えっ?それでは、コーチングにならないのではと思った方も多いと思います。 ”コーチング”なんだから、行くべき方向性を指導して、その方向へ導いてくれないとコーチングにならないと思われたかもしれません。 しかし、このコーチングというものは、そういったコーチが積極的に指導したり、先導したりすることはありません。 そういった手法はどちらかというと、”コンサルティング”に該当するものなのです。
コーチングの基本テクニックに”傾聴”というものがあります。 これは、クライアントの話をクライアント自身になり替わるように、真摯に聴くというテクニックです。 ここには一切の憶測をはさんではいけません。 例えが良くないかもしれませんが、子供に国語を教えて、放課後はサッカーを教えているとクライアントが言ってもクライアントが学校の先生とは決めつけてはいけません。 単にモノ好きな人が近所の子供を集めてやっているかもしれないからです。 そのくらい、実際にクライアントが言ったことに忠実で厳密でなければならないのです。 そうやって、憶測や誤解を可能な限り排除して聴くということが重要なのです。 そうすることで、徐々にクライアントの真に考えていること、思っていること、気持ちが見えてきて、共感できるようになります。
そのうえで、今度は”質問”をしていきます。 質問は普通は聞くほうが、聞きたいことを明らかにするためにすると思いますが、コーチングでは、”質問”は聞かれるほう、つまりクライアント側が自分自身の考えや、気持ちに気づき、言語化して明らかにしていくために行われます。 そうなんです、コーチングはご自身でご自身を発見する作業を手助けすることがその本質となります。 ですから、指導とか先導とは全く違ったものになるのです。
自分のことは、自分でよくわかっていると思う方も多いと思いますが、ふつう気付いている自分は海に突き出た氷山の一角のように、ほんの一部といわれています。 海の中にはもっと、大きな可能性を秘めた塊があるのですが、自分ではそれに気づかないのです。 その気づかない大きな原因の一つが、まさに、「自分のことは自分が分かっている」という思い込みです。 いやいやながらやった仕事が、実は得意だったみたいなことはありませんか? 興味なく聞いた話が、実はとても面白かった経験はなかったでしょうか? 自分以外のものや人から、全く別の刺激を受けると、それまでの自分では気づかないことが明らかになることは珍しくありません。 それを引き出すテクニックを習得したコーチにコーチングを受けることは興味深いと思いませんか? そこがコーチングを受ける最大のメリットです。
最近では、Webサービスの発展で、過去の自分の嗜好や興味をくみ取り、それに沿った情報しか見えないことが多くなり、ますます、自分の偏狭化が進んでいるのではないでしょうか? PCが提案する情報は単に過去のあなたの統計データの結果です。 海の中に隠れたものを提案してくれることはありません。 だからこそ、コーチングの価値はますます高まっていいるとも言えます。
まだまだ、コーチングについてはお話しすることはありますが、おいおいお話ししていければと思います。 どうでしょう? コーチングのイメージは変わりましたか?